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障害年金っていくらもらえるのでしょうか

「障害年金」は3種類ある年金の1つです。

50代までの現役世代には年金ってあまり縁がないものですよね。

年金には60代で初めてもらえる「老齢年金」だけでなく、若い世代でももらえる「遺族年金」「障害年金」と3種類があります。いずれも自身で生活費を得ることが難しくなった時に、条件を満たせば定期的に国から払われるものです。

年をとった時もらえるのは「老齢年金」
一家の大黒柱が亡くなった時にもらえるのが「遺族年金」

障害を負ってしまったときにもらえるのが「障害年金」です。

 

障害年金の種類

障害年金には「障害基礎年金」「障害厚生年金」の2種類があります。

  • 初診日(☞ご病気になり、その病気のために初めて病院を受診した日です)に、 厚生年金の会社で働いて、厚生年金保険料を払っていた方がもらえるのが、   障害厚生年金です。
  • 上記以外の方(初診日の時国民年金だった方。年金加入前の20歳前だった方。年金を払い終えた60歳以上の方など。それぞれ条件があります。)がもらえるのが、 障害基礎年金です。

 

障害基礎年金の年金額 👉令和6年度の金額は少しお待ち下さい

障害基礎年金には障害の程度によって1級、2級の2種類があり、払った国民年金の保険料には比例せず、定額制です。年金額と言うのは1年間にもらえる金額です。

  • 1級は1,020,000円(令和6年度金額)
  • 2級は 816,000円(   〃   )

1級は2級より重い状態なので、金額も高くて1.25倍になっています。

また、18歳年度末まで(高校生まで)のお子様(あるいは障害のあるお子様なら20歳まで)がいる場合は、お子様を養うための加算金が付きます。

  • 子の加算金228,700円(1人めと2人め)
  • 子の加算金 76,200円(3人めから)

例えば2級の障害があって、小学生のお子様が3人いる場合は、

1年間で1,328,600円もらえます。審査に通れば、この金額の2/12が、2か月に1度、偶数月の15日に振り込まれます。ひと月分110,717円です。生活全部をまかなえる程ではないですが、あれば有り難い金額と思います。

 

ちなみに2級の金額って☞

2級の816,000円と言う金額は、老齢年金でいうと、自営業の方が20歳から60歳まで40年間ひと月も漏らさずコツコツ、国民年金保険料(令和5年度はひと月16,520円)を納め、65歳から受け取れる1年分の金額と同じ…意味のある金額なのです。

子の加算金☞

児童扶養手当をもらっていると、加算金の分が児童扶養手当から差し引かれます。せっかくもらっても損した気分ですね。…年金世界ではありがちな、「調整」と言う制度です。

 

障害厚生年金の年金額

障害厚生年金にはその障害の程度によって1級、2級、3級と3種類あります。

1級2級3級とも、基本となる金額は、報酬比例の年金額と言うものです。

嬉しいことに1級2級にはもれなく障害基礎年金1級2級が付いてきます。      3級にはついていないので、報酬比例の年金額だけです。(それだと3級の額がめちゃくちゃ低くなってしまう人もいるので、最低額596,300円が保障されます。)

  • 1級は報酬比例の年金額×1.25+障害基礎年金1級の額
  • 2級は報酬比例の年金額+障害基礎年金2級の額
  • 3級は報酬比例の年金額のみ(最低保障額596,300円)

1級と2級には、配偶者と子について加算金がプラスされます。

 

報酬比例の年金額とは

配偶者とは夫から見たら妻、妻から見たら夫のこと。(事実婚と認められれば、籍がはいっていなくても加給金の対象となります。)

  • 配偶者の加給金 228,700円(配偶者の年齢や所得により受けられない場合もあります)
  • 子の加算金は、障害基礎年金と同じです。

障害厚生年金2級で、報酬比例が100万円、妻と中学生の子が1人いる方の年金額は、 795,000円+1,000,000円+228,700円+228,700円=2,252,400円です。

ひと月187,700円。

4人家族の生活にはちょっと厳しいかもです。でも障害年金には税金はかかりません。

 

認定日が昔だと、受け取れる額も大きくなることも。

たとえば、上の例のサラリーマンの方がかなり前から病気にかかっていて、障害年金という制度を知らず、2021年8月にはじめて障害厚生年金の請求書を提出したとします。初診日が2015年5月で認定日が平成2016年11月だとすると、認定日時点で2級と認められれば、2016年の12月分から(認定日の翌月分から)さかのぼりの年金が払われます。2021年12月に初めて年金が振り込まれるとすると、ちょうど5年分がまとめて支払われるので、およそ1113万円が振り込まれることになります。目もくらむ金額ですね…

 

障害基礎年金2級の場合は、(子のいない方で)5年分の年金額は、およそ389万円です。

☞「およそ」というのは、年金額は物価スライドなどにより毎年4月に改定されるからです。  年金を受けている方は、日本で老齢年金遺族年金障害年金あわせて4700万人もいらっしゃいますから、極端に上下することはないので安心してください。

 

時効と加給金の注意点

ただし、初診日がもっと前でも、時効の関係で過去5年分しか支払われません。

また、配偶者やお子様の状況により、加給が取れたりついたり、します。

子供が大きくなって途中で高校を卒業すれば、子の加算金はなくなるし、離婚すれば妻の分もなくなるし。逆に、認定日以降に結婚した場合は、妻の加給金をプラスすることもできるし、子供が生まれれば子の加算金をつけることもできます!(ただし加給が付くのは2級以上の状態のときなのですが)